山口和也


  美術家 山口和也

 

京都芸術大学卒業。瞬間の痕跡またはその集積によって、永遠性を描き出す。

 

一人の音楽家と即興で互いを交わしながら描かれる "KAKIAIKKO" で、2000 年 関口芸術基金賞(TAMON 賞)グランプリを受賞。副賞として滞在したニューヨークで日本画家 千住博の依頼を受け、助手を務めながらアトリエでの制作風景を三年間撮影、写真集「大徳寺聚光院伊東別院 襖絵大全」(共著:辻仁成/アートディレクション:長友啓典)を求龍堂より刊行する。

 

2004 年には千住のアートディレクションによる羽田空港第二ターミナルの天井画制作リーダーを務め、またその制作の舞台裏を記録したフォトドキュメンタリー「世界の千住 宇宙に描く」(yncci 出版)を刊行。近年はプロボクサーを主な被写体とし、2008 年からは辰吉丈一郎の撮影を継続している。

 

2013 年 オルタナティブ・スペース "trace" をオープン。美術や音楽、映像や演劇、食や環境といったボーダレスな表現者が集い、人と街や自然との関わりを模索する場として、また表現者や鑑賞者が立場に関係なく互いを交わすことのできる場としての実践をおこなった。

 

2016 年 特製花火によって描かれる "Eternal trace_Flowers" を発表。同年その手法を用いた観音寺本堂(兵庫)の天井画「鳳凰図」が完成する。2017 年には自ら山へ入って採取した野生の雁皮とその山の湧水のみを原料とした紙作りからその制作をはじめる “A piece of the universe” を発表。2018 年 日本で唯一の紙祖神を祀る 岡太神社・大瀧神社(福井)の「千参百年大祭・御神忌」にて「絵画点火式 奉納」を執り行う。 同年、大徳寺真珠庵本堂(京都)の襖絵「空花」が完成。

 

2019 年 アルマーニ銀座タワーリニューアル記念スペシャルイベントでのライブペインティング、ロサンゼルスにて最新作「空花」の滞在制作・発表をおこなう。同年、個展会場にて自身で焼いた茶碗を用いたお茶会実現のために初めて穴窯で自作を焼く。以後、郷里の土による茶碗焼成を模索しはじめ兵庫県高砂市の土を焼きはじめる。

 

2020年7月 ロームシアター京都メインホールにて、リサイタル "ブラックアウト/ホワイトアウト"を無観客上演。その企画・演出・出演を務める。2021 年 3 月 ロームシアター京都ノースホールにて、リサイタル " ブラックアウト/ホワイトアウト " を初公演。5 月 出雲大神宮(京都)にて和太鼓集団 鬼太鼓座、辰巳満次郎 ( シテ方宝生流能楽師 )、ブラウリオ・アルバレス ( 東京バレエ団ソリスト ) らとのプロジェクト「クニトコタチ」を上演。

 

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